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■エンゲージの歴史

何百年もの間、お互いの愛を表現する手段として指輪が用いられてきました。
指輪はお互いの愛と献身の象徴であり、心が常にあなたと共にあることを意味していました。

今日ではエンゲージリングとマリッジリングの2つがありますが、ローマ時代からビクトリア時代初期の何世代にもわたり、指輪は、花嫁が誓いを述べたときに贈られる指輪一つのみでした。
そして、指輪を贈ることが結婚式で最も大切な部分であったのです。
それ故、指輪は結婚式で二人の合意の象徴として最も神聖なものでもありました。

ローマ時代は鉄が多かったのですが、後に、より象徴的な意味もあってゴールドになっていきました。
ゴールドは純粋でかつ貴重であり、その性質は愛に置き換えられ、用いられるようになったのです。

エンゲージリングに宝石が使われるようになったのは、15世紀になってからです。
この時代にはすでに、ダイヤモンドが最も人気のある宝石となっていました。
これは、コンスタンチノープルから中東を経てインドに至る交易ルートが
開かれ、以前より多くのダイヤモンドがヨーロッパ市場に出回るように
なったことに起因していますが、ダイヤモンドに人気があった本当の
理由は別にありました。
それは、ダイヤモンドの物質としての耐久性の高さにあります。
その耐久性によって、ダイヤモンドは神秘的な性格を生み出し、
婚約指輪の意味する永遠の愛の象徴として好まれるように
なったのです。

ダイヤモンドにまつわるロマンチックな神話があります。
その昔、インドではダイヤモンドを身に付けると勇気が湧き、
美と健康・長生きがもたらされ幸福がやってくると信じられていました。
また、キューピットの矢の先端はダイヤモンドで出来ており、どんなにかたくなな心にも
突き刺さってしまうとも言われています。
ダイヤモンドリングは、このような神話に基づいて、いつの時代も完璧な愛の贈り物として輝きを放っていました。

現代の婚約指輪は数学的に計算されたカットにより最大限輝きが引出され、そして、シンプルなプラチナの枠にセットされているのが特徴です。
                      しかし、500年前のダイヤモンドリングは全く異なるもので
                         した。その時代のダイヤモンドは、天然ダイヤモンド
                            の結晶がそのままの形(先端がとがった四角
                            すい)で、 厚みのあるゴールドにマウントされ
                            たものでした。
                            今も昔も、ダイヤモンドは何ものにも負けない
                            力強い愛、究極の愛のシンボルとして絶対的
                            な存在であったのです。

                            ルネッサンス時代に入ると、王侯貴族の注文を
                            受けて、金細工職人の技術が大きく発達し、極
                            めて複雑な象徴を表現する傑作が生み出され
                         ていきます。この頃はまだダイヤモンドの研磨技術
              が未熟であったため、金細工の装飾がメインに行われていたのです。
この頃の高度な技工をよく示しているのが、ギメルリングです。ギメルリングとは2個の指輪を重ねることによって、1個の指輪としてのデザインが成立するものをいいます。ギメルリングは15世紀にはすでに用いられていた技工ですが、ルネッサンス期の技術向上により、この時代大変もてはやされていました。このギメルリングは現代も、婚約指輪と結婚指輪との重ね付けをデザインした指輪として、今尚もてはやされています。
(ちなみにギメルリングの名前の由来は、ラテン語で双子を意味する「ギメルス」からきています)

17世紀に入ると、愛を詠った詩のテーマとして、ダイヤモンドがよく使われるようになります。
この頃になると、ダイヤモンドが愛を語る上で重要な役割を果たしていたのが分かります。
技術的にも、17世紀も終わりに近づくと、新しい研磨技術により、ダイヤモンドの輝きがいっそう
引出されるようになっていきます。
それに伴い、指輪のデザインもダイヤモンドの美しさに重点を
おいたデザインになっていきます。
新しい研磨技術によって新しく発見されたダイヤモンドの輝き、
つまりブリリアントカットが、18世紀のエレガントで洗練された
指輪を生み出していくのです。

このころの指輪は婚約の証として贈られていましたが、この研磨
技術の発展によりダイヤモンドは厳粛なイメージから、もっと明るい
気分を表現するような、ちょっとした贈り物に用いられるようにもなって
いきました。ハートや花のモチーフが用いられるようになり、より女性らしいデザインが好まれ、
人々は指輪に愛着を持つようになっていったのです。
そして、流行に敏感な恋人たちは、金よりプラチナを好むようになっていきました。

ビクトリア時代以降、人々は18世紀の指輪のスタイルを守り続け、
今日までそのスタイルは愛され続けています。
そして、現代も尚、誓いとしてのエンゲージリングは真実の愛によってのみ輝くダイヤで
二人の絆をしっかりと結び付けています。

■現代の婚約指輪

今日、婚約にまつわる様々な伝統の中で一つだけ私たちが熱心に守ろうとしていることが
あります。
              婚約するときに、第三者に向けて行う誓いの目に見えるしるし、証明
              としての婚約指輪です。
              確かに愛は真実の愛によってのみ輝くもので、贈りもので真実の愛が
              得られるものではありません。
              しかしながら、愛の贈りものの中には、恋人の美しさにふさわしい
              もの、恋人をよりいっそう美しくするものもあります。
              ダイヤモンドの神秘的な魅力はまさにそこにあるのでしょう。

              現代のエンゲージリングは愛の象徴として結婚式に先立ち贈られ
              ます。そして、結婚式では花嫁の指にマリッジリングがはめられ、
              結婚の誓いが述べられます。

                時代は変われども、愛とその象徴であるダイヤモンドリングは
                永遠に輝き続けることでしょう。

■指輪は永遠の愛の象徴

指輪は丸いカタチをしています。
円形は始まりも終わりもないエンドレスなカタチです。
この丸いカタチをした指輪には二人の愛が永遠でありますようにとの
願いが込められているのです。
また、プラチナやゴールドは二人の愛が純粋なものである証です。
何世紀にもわたり指輪は二人の永遠に続く愛と約束のしるしとして
大切な意味を担ってきました。

■エンゲージリングの意味

    エンゲージリングは単なる装飾品ではありません。
    愛の表現、つまりプロポーズであり、そこには愛し合う二人の様々
    な思いや感動が詰め込まれ、将来に対する二人の希望の全て、
    約束、誓いを他に示すしるしです。
    また、エンゲージリング選びは、これから人生を共に歩む二人に
    とって、大きな感動を伴う経験でもあります。